クルマ屋さんが仕入れの原価を知るうえで、いちばん実務的な数字が中古車オークション相場(AA落札相場)です。業者間オークションで実際に落札された価格そのものなので、小売価格やユーザー向けの査定相場よりも実勢に近い数字になります。ここでは中古車オークション相場表の読み方と、そこから仕入れ上限を決めるまでの流れを整理します。
AA相場とは何か
AA(オートオークション)は、中古車を業者同士で売買する会場です。全国に多数の会場があり、毎週まとまった台数が出品されます。落札された価格の記録が積み上がったものが落札相場で、これを車種・年式・グレード・走行距離・評価点といった条件で絞り込んで表示したものが、いわゆるオークション相場表です。
AA相場が重要なのは、それがその車両を仕入れるのに実際にかかる金額だからです。買取価格の上限も、業販の値付けも、最終的にはこの数字を起点に決まります。
相場表を読むときに見る5つの項目
1. 評価点
出品車には車両状態を示す評価点が付き、内装・外装にも別の評価が付くのが一般的です。ただし評価点の基準や表記は会場・主催者によって異なります。同じ点数でも実車の状態が違うことがあるため、自分が普段使う会場を基準にして、他会場は補正して見るのが安全です。修復歴のある車両は別区分で扱われ、相場も大きく下がります。
2. 走行距離
走行距離は連続的に効くというより、3万km・5万km・10万kmといった区切りの前後で段差が出やすいのが実務上の感覚です。9万km台と10万km台では、実質的な差以上に評価が変わることがあります。売却するなら区切りを超える前、仕入れるなら超えた直後が狙い目になる場面もあります。
3. グレードと装備
同じ車名でもグレードで相場は変わります。純正ナビ、安全装備、両側電動スライドドア、サンルーフ、本革シートなどの人気装備は加点要素です。逆に、装備が薄いベースグレードは台数が多く、価格競争になりやすい傾向があります。
4. ボディカラー
白・黒・シルバーといった定番色は流通量が多く、相場も安定しています。個性的な色は車種によって評価が割れ、人気車の限定色のように逆に高く付く場合もあります。
5. 成約率と流札
落札価格だけを見ていると判断を誤ります。成約率と流札(不成約)を合わせて見ると、「高くても買われている」のか「値が付かず流れている」のかが分かります。成約率が下がりながら価格が横ばいなら、実勢は下向きに転じている可能性があります。
1件の高値・安値に引きずられない
相場表を開くと、同じ条件でも金額に幅があります。ここで最高値や最安値に目を奪われると相場観が狂います。件数がまとまっている価格帯の中央値あたりを基準にし、突出した高値は装備差や色、安値は修復歴や瑕疵を疑って中身を確認する、という順番で見ると安定します。
相場表から仕入れ上限を決めるまで
- 車検証で型式・初度登録年月を確認し、グレードと主要装備を特定する
- 直近数週間のAA落札実績を、年式・走行距離・評価点で絞って引く
- 自社で売る場合の販売価格を決める
- 整備費用・保証原価・車検費用・登録関連費用・在庫コスト・目標粗利を差し引く
- 残った金額を仕入れ上限として先に決め、その数字を持って会場に入る
当日の熱気で上限を超えてしまうのが最も多い失敗です。数字を先に決めておくことが、いちばん確実な対策になります。
AA相場は誰でも見られるのか
業者間オークションの落札データは、原則として会員登録した事業者向けのサービスとして提供されます。個人が正確なAA相場を継続的に把握するのは難しく、クルマ屋さんが持つ情報の優位性はここにあります。相場ツールの利用条件や料金は各社で異なるため、導入前に直接ご確認ください。
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中古車の買取相場・オークション相場がわかる検索ツール比較では、AA落札相場・買取相場・下取り相場を調べられるツール3社を比較しています。
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